サーミスタ(thermistor)は、温度に対して非常に敏感な抵抗器であり、主に温度センサーとして使用されています。
この記事では、サーミスタの基本概念、種類、動作原理、及び具体的な応用例について詳しく解説します。
サーミスタを理解することで、温度測定や制御の分野でのその重要性を認識することができるでしょう。
サーミスタの基本概念
サーミスタとは
サーミスタは、電気回路の抵抗器の一種で、温度の変化に応じて抵抗値が大きく変化する特性を持っています。
この特性により、サーミスタは主に温度センサーや温度制御回路に利用されます。
名称の「thermistor」は、「thermally sensitive resistor」の略であり、温度に敏感な抵抗器という意味を持っています。
サーミスタの種類
サーミスタは、温度と抵抗の関係に基づいていくつかの種類に分類されます。
代表的なものには以下のような種類があります。
NTCサーミスタ
- NTCサーミスタ(Negative Temperature Coefficient)は、温度が上昇するにつれて抵抗が減少する特性を持っています。
- 逆に、温度が下がると抵抗が増加します。この特性を利用して、周囲の温度を測定することが可能です。
PTCサーミスタ
- PTCサーミスタ(Positive Temperature Coefficient)は、閾値となる一定の温度を超えると急激に抵抗が増加する特性を持っています。
- この特性により、回路の過熱を防止するための保護回路などに利用されます。
CTRサーミスタ
- CTRサーミスタ(Critical Temperature Resistor)は、閾値を超えると急激に抵抗が減少する特性を持っています。
- 主に特定の温度で動作を制御するために使用されます。
サーミスタの動作原理
温度と抵抗の関係
サーミスタの動作原理は、温度と抵抗の間に明確な関係があることに基づいています。
NTCサーミスタの場合、温度が上昇すると、内部の抵抗体の構造が変化し、電子の移動が容易になるため、抵抗が減少します。
これにより、温度を測定することが可能となります。
サーミスタの利用例
サーミスタは、様々な分野で幅広く利用されています。
- 温度センサー: NTCサーミスタは、冷蔵庫や空調機器の温度測定に使用されています。
- 過熱防止回路: PTCサーミスタは、電気機器の過熱を防止するために用いられています。
- 医療機器: 体温計や血圧計などの医療機器にもサーミスタが利用されています。
まとめ
サーミスタは、温度変化に敏感に反応する抵抗器であり、NTCやPTCなどの種類によって異なる特性を持っています。
温度センサーとしての用途に加え、過熱防止や医療機器など、幅広い分野での応用が見られます。
サーミスタの特性を理解することで、温度測定や制御のシステムをより効果的に設計し、活用することができるでしょう。
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