シリアルケーブルは、コンピュータと周辺機器を接続するための重要な通信手段です。
このケーブルは、特にシリアルポートを介してデータを送受信する際に欠かせない存在です。
本記事では、シリアルケーブルの基本的な仕組み、種類、そして実際の利用方法について詳しく解説します。
シリアルケーブルの基本概念
1. シリアルケーブルとは?
シリアルケーブルとは、コンピュータ本体のシリアルポートと周辺機器(例:プリンタ、モデムなど)のコネクタを接続するためのケーブルです。
主にRS-232C規格に基づいて通信を行います。
シリアル通信は、データを1ビットずつ順番に送信する方式で、長距離のデータ転送が可能です。
2. コネクタの種類
シリアルケーブルには、一般的に以下の2種類のコネクタが使用されます:
- D-Sub9ピン(DE-9):主にコンピュータと周辺機器の接続に使われる。
- D-Sub25ピン(DB-25):より多くの信号を扱うためのコネクタで、特定の機器に利用されることが多い。
シリアル通信の種類
1. ヌルモデムケーブル
ヌルモデムケーブルは、コンピュータのシリアルポート同士やモデム同士を接続するために使用される特殊なクロスケーブルです。
このケーブルは、信号線が内部で交差されているため、同種の機器同士の送信端子と受信端子を正しく接続し、データ通信を実現します。
2. 通常のシリアルケーブル
通常のシリアルケーブルは、コンピュータと周辺機器を接続するためのストレートケーブルです。
この場合、内部の信号線はストレート結線されており、異なる機器間での接続が可能です。
しかし、同じ機器同士を接続すると、送信端子同士または受信端子同士が接続されてしまい、通信ができなくなるため注意が必要です。
シリアルケーブルの応用
1. コンピュータ周辺機器の接続
シリアルケーブルは、プリンタやスキャナなどの周辺機器との接続に使用されます。
特に、古い機器では依然としてシリアル通信が使われており、これらの接続に欠かせません。
2. データ通信
シリアルケーブルは、データの送受信が必要な場面でも広く利用されています。
特に、データロギングや制御システムにおいて、シリアル通信が多用されています。
まとめ
シリアルケーブルは、コンピュータと周辺機器の接続において非常に重要な役割を果たしています。
RS-232C規格に基づくこのケーブルは、安定したデータ通信を実現し、様々なデバイス間の接続を可能にします。また、ヌルモデムケーブルなどの特殊な用途にも対応しているため、IT環境における幅広いニーズに応えています。
シリアルケーブルの理解は、効果的なデータ通信の実現に不可欠です。
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