パスワードとは?安全な作成方法と攻撃対策をIT視点で徹底解説

IT辞書

インターネットサービスの普及により、パスワード(password)は私たちのデジタルライフに欠かせない存在となっています。

しかし、その重要性にも関わらず、未だに脆弱なパスワードの使用や情報漏洩が後を絶ちません。

本記事では、パスワードの基本的な仕組みから安全な作成方法、ハッキング手法への対策までを、ITセキュリティの視点から詳しく解説します。

パスワードとは?

認証に使われる秘密の情報

パスワードは、ユーザーが正当な本人であることを証明するための「秘密の合言葉」です。

通常、ユーザーID(アカウント名)とセットで使用され、ログイン時にシステムが登録済みのパスワードと照合することで認証を行います。

使用される文字と構成ルール

多くのシステムでは、以下のようなルールが設定されています:

  • 半角英字(大文字・小文字)

  • 数字

  • 記号(例:! @ # $ %)

  • 8文字以上の長さ

これにより、総当たり攻撃や辞書攻撃に対する耐性が高まります。

パスワード以外の認証方式

  • PIN(暗証番号):スマートフォンやATMなどで使用される短い数値列

  • パスフレーズ(passphrase):複数の単語を組み合わせた長い文形式のパスワード

これらも秘密情報による認証方式として、パスワードと同様に扱われます。

パスワードが狙われる理由

パスワード攻撃とは?

攻撃者は不正ログインを目的に、さまざまな手法でパスワードを割り出そうとします。主な攻撃手法は以下の通りです。

総当たり攻撃(ブルートフォースアタック)

すべての文字の組み合わせを機械的に試す手法。例えば:

この方法は、短く単純なパスワードが特に危険です。

辞書攻撃(ディクショナリアタック)

既存の単語やよく使われるパスワードのリストを使い、次々とログインを試みる方法。

以下のようなパスワードは特に狙われやすい:

  • password

  • 123456

  • qwerty

  • admin

  • abc123

パーソナル情報ベースの攻撃

SNSや公開情報から収集した個人情報(氏名、誕生日、電話番号など)を元にパスワードを推測する手法です。

安全なパスワードの作り方

強力なパスワードの条件

  1. 12文字以上の長さ(8文字ではすでに不十分な場合も)

  2. 英大文字・小文字、数字、記号を含む

  3. 辞書に載っている単語や個人情報を避ける

  4. 複数のサイトで使い回さない

安全な例:

危険な例:

パスワード管理の工夫

  • パスワードマネージャー(例:1Password、Bitwarden)を活用して管理

  • 自動生成機能を使えば、安全なパスワードを簡単に作成・保存可能

  • 定期的な変更(ただし、覚えやすさを犠牲にしない)

実践的なセキュリティ対策

二要素認証(2FA)の導入

パスワードに加えて、次のような要素を組み合わせることで、セキュリティを大幅に強化できます。

  • スマートフォンに送られるSMSコード

  • 認証アプリ(Google Authenticator、Authy)

  • 生体認証(指紋、顔認証など)

攻撃検知システムの導入(企業向け)

  • 不正ログイン検出

  • 多発するログイン試行のブロック

  • IPアドレスや端末情報による行動分析

これらの機能を備えた認証システムを導入することで、セキュリティ事故を未然に防ぐことが可能です。

まとめ

パスワード(password)は、すべてのITシステムの基礎となる「認証」の要です。

便利さだけを重視したパスワード管理は、重大なセキュリティリスクにつながります。

  • パスワードは秘密の合言葉であり、慎重に管理する必要がある

  • 総当たり攻撃・辞書攻撃・個人情報ベースの攻撃に備えるべき

  • 長く複雑でユニークなパスワードが理想的

  • パスワードマネージャーや二要素認証を活用しよう

デジタル社会を安全に生き抜くためには、「パスワードを守ること」がまず第一歩です。

本記事を参考に、自分自身や自社システムのセキュリティを今一度見直してみてください。

さらに参考してください:

外れ値とは?データ分析におけるリスクと正しい扱い方を徹底解説【IT視点】

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