ブレードサーバ(Blade Server)とは?その仕組みと利点を徹底解説

ブレードサーバ(blade server)は、サーバの設計や管理において非常に効率的な解決策を提供します。

このコンパクトなサーバは、複数のブレードを一つのシャーシに収めることで、スペースの最適化とコスト削減を実現します。

本記事では、ブレードサーバの基本概念、構造、種類、そしてその利点について詳しく解説します。

ブレードサーバの基本概念

ブレードサーバの定義

ブレードサーバとは、一枚の電子基板に必要な要素を実装し、必要な枚数を接続して構成する専用のサーバです。これらの基板は「ブレード」と呼ばれ、薄く細長い形状からこの名前が付けられています。

ブレードシャーシの役割

ブレードサーバは「ブレードシャーシ」(blade chassis)または「ブレードエンクロージャ」(blade enclosure)に格納され、内部にはブレードの差込口や給電・制御ユニットが用意されています。

この設計により、複数のブレードが同時に動作し、効率的な運用が可能です。

ブレードサーバの特徴

高密度の構成

ブレードサーバは、3Uサイズの筐体で約20枚、1Uサイズの筐体でも約6枚のサーバブレードを収納できます。

これにより、一般的なサーバラックに最大250台のサーバを収容することができます。

故障リスクの低減

ブレードサーバでは、給電ユニットや冷却ファンを数枚のサーバブレードで共有するため、故障の発生しやすい部品の数を減少させることができます。

これにより、全体の信頼性が向上します。

ブレードサーバの種類

ブレードサーバ(Blade Server)

フルハイトブレード

フルハイトブレード(full-height blade)は、装着時の高さが約36cmのブレードで、性能重視の用途で多く用いられます。

ハーフハイトブレード

ハーフハイトブレード(half-height blade)は、装着時の高さが約18cmで、台数の密度を高めたい場合に適しています。

サーバブレード

サーバブレードは、サーバの機能を一枚の基板に集約した小型コンピュータで、ブレードシャーシに差し込んで使用します。

このブレードにはメモリやストレージ、CPUなどが含まれ、単体で機能します。

ストレージブレード

ストレージブレードは、3.5インチハードディスクサイズのストレージ装置を内蔵でき、ブレードサーバ全体の記憶装置として機能します。

これにより、データ管理が一元化され、効率的な運用が可能となります。

ブレードサーバの利点

スペースの最適化

ブレードサーバは、複数のサーバをコンパクトに収容できるため、データセンターのスペースを最大限に活用できます。

コスト削減

ブレードサーバは、給電や冷却などの共通リソースを共有するため、運用コストを削減することができます。

また、サーバのスケーラビリティが向上し、必要に応じて容易に拡張が可能です。

高い信頼性

故障部品が少なく、監視機能も充実しているため、システム全体の信頼性が向上します。

これにより、ビジネスにおけるダウンタイムを最小限に抑えることができます。

まとめ

ブレードサーバは、その高密度な設計と効率的なリソース管理により、現代のITインフラにおいて重要な役割を果たしています。

データセンターの運用コストを削減しつつ、高い性能と信頼性を提供するこの技術は、今後の企業の成長を支える鍵となるでしょう。

 

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