ルータとは?ネットワークの心臓部であるルータの役割と機能を徹底解説

ルータ(Router)は、コンピュータネットワークにおける重要な中継・転送機器です。

本記事では、ルータの基本的な定義、主要な機能、ルーティングの仕組み、さらにはさまざまな種類について詳しく解説します。

特に、ネットワーク構築におけるルータの役割とその重要性を強調し、IT専門家やエンジニアにとって必須の知識を提供します。

ルータ 【router】

ルータの基本

ルータとは

ルータは、異なるネットワーク間の接続と中継を行う機器で、データ転送経路の選択と制御を行います。

ルータは主にTCP/IPネットワークにおいて利用され、ネットワーク層(第3層)で動作します。

 

ルータの主な機能

  1. ルーティング: 受信したデータパケットを解析し、宛先IPアドレスに基づいて適切な転送経路を選択します。
  2. ルーティングテーブルの参照: ルータは「ルーティングテーブル」を使用して、各宛先ネットワークの転送先を決定します。
  3. 静的および動的ルーティング: 小規模なネットワークではスタティックルーティング(静的ルーティング)が一般的ですが、大規模なネットワークではダイナミックルーティング(動的ルーティング)が用いられます。

 

ルーティングの詳細

静的ルーティングと動的ルーティング

  • 静的ルーティング: 管理者が手動で設定する方法で、小規模なネットワークに適しています。
  • 動的ルーティング: ルータ間で経路情報を自動的に交換し、リアルタイムで最適な経路を選択します。これにより、頻繁に変更がある大規模ネットワークに対応できます。

 

ルーティングプロトコル

ルータ間で経路情報を交換するためのプロトコルには、以下のようなものがあります:

  • IGP(Interior Gateway Protocol): 同一の自律システム内で使用されるプロトコル(例:RIP、OSPF)。
  • EGP(Exterior Gateway Protocol): 異なる自律システム間で使用されるプロトコル(例:BGP)。

 

ルータのその他の機能

NAT/NAPT

ルータは異なるアドレス体系のネットワーク間でアドレス変換を行い、相互通信を可能にするNAT/NAPT機能を持っています。

 

DHCP機能

新しく接続されたデバイスに対して、自動的にIPアドレスを割り当てるDHCP機能も重要です。

 

パケットフィルタリングとQoS制御

ルータは指定されたルールに基づいて接続の許可・拒否を行うパケットフィルタリング機能や、通信の種類に応じて優先順位を設定するQoS制御機能も持っています。

 

コアルータとエッジルータ

コアルータ

通信事業者などの基幹ネットワークで使用されるルータをコアルータと呼び、高い性能と信頼性が求められます。

 

エッジルータ

 

基幹ネットワークの末端で外部の回線と接続するために使用されるルータはエッジルータと呼ばれ、ローカルネットワークとの中継に用いられます。

 

まとめ

ルータは、ネットワークの中継と転送の中心的な役割を果たす重要な機器です。

ルーティングのメカニズム、静的および動的ルーティングの仕組み、そして様々なプロトコルを通じて、効率的なデータ転送を実現します。

ルータの機能とその多様性を理解することで、効果的なネットワーク構築と管理が可能となります。

 

さらに参照してください:

エッジロケーションとは?【CDNでの役割とメリットを徹底解説】

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By jisho5