**物理メモリ（physical memory）**とは、コンピュータ内部に存在する主記憶装置、つまりRAMのことを指します。
本記事では、物理メモリの定義、役割、そして仮想メモリとの関係について詳しく解説します。
この知識は、コンピュータの性能を理解し、最適な設定を行う上で重要です。
物理メモリの基本
物理メモリとは何か？
物理メモリは、コンピュータに装着された実体としての記憶装置です。
このメモリの容量は、全体の容量と利用可能な空き容量を指すことがあります。
現代の多くのオペレーティングシステム（OS）は、外部ストレージをメインメモリの一部として扱うことができる仮想メモリ機能を持っていますが、物理メモリはこの仮想化の背後にある実際のメモリです。
仮想メモリの仕組み
仮想メモリ技術は、物理メモリのアドレスとは独立して、各プログラムにメモリを割り当てる仕組みです。
CPUとOSが協力して、仮想メモリ上のアドレスと物理メモリのアドレスの対応関係を管理します。
これにより、物理メモリのアクセス頻度に基づいて、使用されないメモリ領域をハードディスクなどのストレージに移し、必要に応じて再利用することが可能です。
メモリの管理とスワッピング
物理メモリ内のアクセス頻度が低い領域は、ストレージにコピーされて消去されます。
ストレージに追い出された領域へのアクセス要求があると、OSは他の空いている領域を追い出して、その部分を物理メモリに戻します。
この過程はOSが自動的に行うため、ユーザーはストレージで拡張された物理メモリを使っているかのように見えます。
物理メモリと仮想メモリのバランス
メモリ容量の設定
物理メモリが少ないコンピュータでも、仮想メモリの容量を大きく設定することで、ストレージ上にスワップ領域を確保し、見かけ上広大なメモリ領域を提供できます。
しかし、物理メモリを超える領域が常時使用されると、頻繁なスワッピングが発生します。
スラッシングの問題
ストレージの読み書きはCPUやメモリの処理に比べて遅いため、入れ替え処理が増えるとコンピュータの性能が低下します。
この状態を**スラッシング（thrashing）**と呼び、コンピュータがほとんど応答しなくなる現象が発生します。
まとめ
**物理メモリ（physical memory）**は、コンピュータの主記憶装置として重要な役割を果たします。
仮想メモリとのバランスを理解し、適切に設定することで、システムの性能を最大限に引き出すことが可能です。この知識を活かし、効率的なコンピュータ運用を目指しましょう。
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