認証(authentication)とは、対象の正当性や真正性を確認するプロセスです。
特にITの分野では、利用者が自ら名乗る通りの本人であることを確認するために用いられます。
本記事では、認証の基本概念、様々な認証方法、そして認証と認可の違いについて詳しく解説します。
認証の基本概念
1. 認証とは?
認証は、相手の本人確認を行うためのプロセスであり、データの改竄を防ぎ、正当性を確保するために重要です。日常的な例としては、金融機関のATMでの暗証番号の入力が挙げられます。
ここでは、利用者が自分のアカウントにアクセスする際、その本人であることを証明します。
2. 認証の種類
2.1 二者間認証(相手認証)
二者間で相手の真正性を確かめるプロセスを「二者間認証」または「相手認証」と呼びます。
このプロセスは、通常、ユーザー名とパスワードを入力することで行われます。
2.2 三者間認証(第三者認証)
第三者に問い合わせることで相手の正当性を確認するプロセスは「三者間認証」または「第三者認証」と呼ばれます。
例えば、デジタル証明書を用いた通信の際に、認証局に照会することが該当します。
認証方法の分類
1. WYK(What You Know)認証
WYK認証は、ユーザーが事前に知っている秘密の情報(パスワードや暗証番号)を用いて本人確認を行います。
この方法は簡単ですが、情報が盗まれるリスクも伴います。
2. WYH(What You Have)認証
WYH認証では、ユーザーが持っている物理的なアイテム(セキュリティトークンやICカードなど)を用いて本人確認を行います。
この方法も、物を盗まれる危険性があります。
3. WYA(What You Are)認証
WYA認証は、指紋や顔認証など、生体情報を用いて本人確認を行います。
この方法は他人によるなりすましが難しいですが、誤検知の問題もあります。
認証と認可の違い
1. 認可の定義
認可(authorization)は、認証が完了したユーザーに対して適切な権限を与えるプロセスを指します。
認証と認可はしばしば混同されるため、明確な区別が重要です。
2. 認証と認可の関係
認証がユーザーの身元を確認するのに対し、認可はそのユーザーがどのような操作を行うことができるかを定義します。
最近では、これらを明確に区別するために、認証を「authn」、認可を「authz」と略す提案もされています。
まとめ
認証は、ITセキュリティにおける重要な要素であり、相手の正当性を確認するプロセスです。
様々な認証方法が存在し、それぞれにメリットとデメリットがあります。
また、認証と認可は異なる概念であり、混同しないように注意が必要です。
これらの理解を深めることで、より安全なIT環境を構築することができます。
さらに参考してください。