データ分析や可視化の現場で頻繁に登場するのが「ヒストグラム(histogram)」です。
これは単なる棒グラフではなく、データの分布や偏り、傾向を視覚的に把握するための統計的な図表です。
本記事では、ヒストグラムの基本構造から、ビン(bin)の意味、ITシステムやプログラミングでの活用事例、さらには累積ヒストグラムとの違いまで、詳しく解説します。
ヒストグラムとは何か?基本構造と役割
ヒストグラムの定義
ヒストグラム(histogram)は、データセット内の値を一定の範囲(階級)ごとに分類し、各範囲に含まれるデータの数(度数)を棒の高さで表現するグラフです。
-
横軸(X軸):値の範囲(階級)
-
縦軸(Y軸):各階級に含まれるデータの数(度数)
このように可視化することで、データの偏り・集中・散らばりを一目で理解することができます。
ビン(bin)とは?
各棒(柱)は「ビン(bin)」と呼ばれ、各階級ごとのデータの出現頻度を示します。
ビンの数や幅はグラフの解釈に大きく影響を与えるため、適切なビン幅の設定が重要です。
ヒストグラムの作成方法と応用例
1. ビン幅の決め方
ヒストグラムの可読性や分析精度は、ビン幅によって大きく変わります。
以下はビンの幅を決める代表的な方法です:
-
スタージェスの公式(Sturges’ rule):k=log2(n)+1k = \log_2(n) + 1
-
平方根法:k=nk = \sqrt{n}
-
自由設定:事前知識に基づく手動設定
※ここで、
k
はビン数、n
はデータ数です。
2. ITにおけるヒストグラムの実用例
a. プログラミングでの利用(Python例)
Visited 2 times, 1 visit(s) today