ネットワークアドレス(network address)は、IPネットワークの設計・運用において不可欠な要素であり、インターネットや社内LANの構築時に正確な理解が求められます。
ネットワークアドレスは、特定のネットワークセグメントを識別し、ルーティングやIP割り当てに活用される重要な概念です。
本記事では、ネットワークアドレスの定義、仕組み、活用方法について、IT技術者向けに詳しく解説します。
ネットワークアドレスの基礎知識
ネットワークアドレスとは何か?
ネットワークアドレスとは、特定のIPネットワーク(またはサブネット)を示すための識別子です。
IPv4のアドレス体系では、32ビットのアドレスの中でネットワーク部を抽出し、それがネットワークアドレスとして扱われます。
このアドレスは、ホスト部のビットがすべて0であるものが指定され、ネットワークそのものを意味します。
例:
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IPアドレス:192.168.1.0/24
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ネットワークアドレス:192.168.1.0
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サブネットマスク:255.255.255.0
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ホストアドレス範囲:192.168.1.1~192.168.1.254
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ブロードキャストアドレス:192.168.1.255
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サブネットとアドレスブロックの関係
大規模なIPネットワーク(例:インターネット)は、効率的な管理のために複数のサブネットに分割されます。
この際、CIDR(Classless Inter-Domain Routing)表記を用いて、アドレス空間を階層的に区切る手法が使われます。
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例:
192.168.0.0/16
は 65,536個のIPアドレスを含むアドレスブロック -
これを
/24
単位で分割すると、256個のサブネットが生成可能
IPアドレス構造の詳細
IPアドレスのビット構成
IPv4アドレスは32ビットで構成され、次の2つの部分に分けられます:
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ネットワーク部:ネットワークアドレスを定義
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ホスト部:そのネットワーク内で識別される端末のアドレス