LANケーブルとは?種類・規格・選び方をITプロが徹底解説!

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LANケーブル(LAN cable)は、ネットワーク機器同士を接続するために欠かせない基本的なインフラです。

パソコンやルーター、スイッチなどをつなぐこのケーブルの性能や種類によって、通信速度や安定性が大きく変わります。

本記事では、LANケーブルの種類・構造・カテゴリ規格・用途別の選び方まで、IT専門知識に基づいて詳しく解説します。

LANケーブルとは何か?

LANケーブルとは、ローカルエリアネットワーク(LAN)内の機器間でデータを送受信するために使用される通信ケーブルです。

一般的にはツイストペアケーブル(twisted pair cable)が使用され、ケーブル内部では複数の銅線が対になって撚り合わせられています。

両端にはRJ45コネクタ(8P8C)と呼ばれる端子が装着されており、パソコンやルータなどのネットワーク機器に簡単に接続することが可能です。

LANケーブルの種類

1. ツイストペアケーブル(Twisted Pair Cable)

LANケーブルの主流であり、2本1対で撚られた銅線によって構成されています。

以下の2タイプがあります:

  • UTPケーブル(Unshielded Twisted Pair)
    シールドなしの構造で、一般家庭やオフィスで最も広く使用されています。

  • STPケーブル(Shielded Twisted Pair)
    外部ノイズ対策のために金属シールドが施されており、ノイズの多い産業環境高速通信が求められる用途に最適です。

2. 光ファイバーケーブル

広義のLANケーブルには光ファイバーケーブルも含まれ、長距離かつ大容量の通信に適しています。

サーバールーム間の接続や大規模ネットワークで利用されます。

LANケーブルのカテゴリ(Category)と性能の違い

LANケーブルには、対応周波数や転送速度に基づいて以下のような「カテゴリ(Cat)」規格が定められています。

LANケーブルの構造と接続方法</h2>

構造のポイント

  • 芯線(導体):信号を伝達する銅線。ソリッドタイプ(単線)とストランドタイプ(より線)があります。

  • 被覆(シース):外部からのダメージや干渉から内部を守る素材。

  • コネクタ(RJ45):8本のピンで構成され、ツイストペアケーブルをネットワーク機器に接続。

接続の実例

  • パソコンとルータ間:Cat5e以上を使用すれば十分。

  • ルータとNAS:高速データ転送を重視するならCat6Aがおすすめ。

  • オフィス内LAN構築:混在する環境ではCat6またはCat6Aで統一。

LANケーブル選びのポイント

  1. 使用環境に応じたカテゴリの選定(例:在宅勤務ならCat6、データセンターならCat6A以上)

  2. ケーブルの長さ:長すぎると信号減衰が発生。必要最小限の長さを選ぶこと。

  3. ノイズ対策の必要性:電磁干渉の多い場所ではSTPケーブルが効果的。

  4. 柔軟性と施工性:配線の取り回しを考えるならUTPで十分な場合が多い。

まとめ

LANケーブルは、ネットワークの通信速度・安定性・セキュリティに直結する非常に重要な要素です。

種類やカテゴリによって性能が大きく異なるため、環境に応じた最適なケーブル選定が求められます。

特に現代の高速ネットワーク環境では、Cat6以上のツイストペアケーブルや必要に応じてSTPケーブルや光ファイバーケーブルを活用することで、より快適で安全な通信環境を実現できます。

ネットワークのパフォーマンスを最大化する第一歩として、LANケーブルの理解と正しい選び方は不可欠です。

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