ターミネータ(terminator)は、コンピュータ周辺機器の接続において非常に重要な役割を果たす装置です。
信号の反射を防ぎ、通信路の安定性を確保することで、データの正確な伝送を実現します。
本記事では、ターミネータの定義、機能、適用例、およびその進化について詳しく解説します。
ターミネータの定義
基本的な機能
ターミネータとは、主に数珠つなぎ(デイジーチェーン)接続方式に用いられる終端装置で、通信路の末尾に接続される機器に取り付けられます。
この装置は、信号がケーブルの終端で反射することを防ぐために設計されており、内部には抵抗が組み込まれています。
信号が到達すると、そのエネルギーを消耗し、反射を防ぐ役割を果たします。
使用される接続規格
伝統的な規格におけるターミネータの利用
ターミネータは、過去の周辺機器接続規格で特に重要でした。
例えば、SCSI(Small Computer System Interface)や初期のイーサネット規格である10BASE2や10BASE5では、信号の安定性を保つために必須の装置でした。
これらの規格では、ターミネータを適切に配置することで、データ通信の信頼性が向上しました。
現代の接続規格とターミネータの進化
近年では、USB(Universal Serial Bus)などの接続規格が普及しており、これらの規格はターミネータがなくても効果的に機能するように設計されています。
そのため、一般的なユーザーはターミネータの存在を意識することが少なくなりました。
ただし、USBにおいては、コンピュータの空いているUSB端子から生じる電磁ノイズを防ぐための装置をUSBターミネータと呼ぶことがあります。
まとめ
ターミネータは、通信路における信号の反射を防止するための重要な装置です。
特に、SCSIや初期のイーサネット接続においては、その役割は不可欠でした。
現代の接続規格では、その必要性は減少しましたが、ターミネータの理解はデータ通信の基礎を築く上で重要です。
今後も、ターミネータの進化とその影響を考慮することは、IT分野におけるデータ通信の最適化に寄与するでしょう。
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