**EL式(Expression Language)**は、Javaを用いたWebページの動的生成において重要な技術です。
本記事では、EL式の基本的な概念、Javaにおける実装方法、そして具体的な応用例について詳しく解説します。
EL式を理解することで、Web開発における柔軟性と効率性を向上させることができます。
EL式の基本概念
EL式とは?
EL式は、文書内に埋め込まれた短いプログラムコードとして表現され、処理を実行したり評価結果を表示するための技術です。
特に、Javaを使用したWebアプリケーションにおいて、動的に生成されるページの構成要素として広く利用されています。
JavaにおけるEL式の役割
Javaでは、EL式はWebサーバによる動的なページ生成技術である**JSP(JavaServer Pages)**の仕様の一部として定義されています。
この技術により、出力されるHTML文書のテンプレートにJavaコードの式を埋め込むことが可能です。
EL式の実装方法
式の記述方法
EL式は、通常のJava言語とほぼ同じ構文で記述されます。
具体的には、${式}
または#{式}
という記法を用いて、Javaの式を文書中に埋め込みます。
ページが出力される際に、埋め込まれたコードが処理され、式を評価した結果が該当箇所に反映されます。
利用可能なオブジェクト
EL式では、以下のような暗黙のオブジェクトを利用することができます:
- paramオブジェクト: URLパラメータを格納
- cookieオブジェクト: HTTP Cookieを格納
これにより、Webページの動的生成がさらに柔軟になります。
EL式の進化と統一規格
歴史的背景
EL式の発展には、JSTL(JavaServer Pages Standard Tag Library)およびJSF(JavaServer Faces)という二つの規格が関与しています。
最初は、両者で異なる記法が定義されていましたが、後にこれらは統合され、独立した規格として定義されました。
この統一規格のEL式は「Unified EL(統合EL式)**」とも呼ばれます。
EL式の種類
本来、EL式を「式言語」と呼び、式自体を「式言語式」と区別しますが、実際には両者が混同されることが多いです。
また、JavaではJSP系以外にも、SpringフレームワークのSpEL(Spring Expression Language)や、Struts2やSeasar2で使われる**OGNL(Object Graph Navigation Language)**など、異なる式言語が存在します。
まとめ
本記事では、**EL式(Expression Language)**の基本概念、Javaにおける実装方法、歴史的背景について解説しました。
EL式は、Web開発において効率的かつ柔軟なページ生成を可能にする重要な技術であり、その理解は開発者にとって必須です。
これらの知識を活用し、効果的なWebアプリケーションを構築する手助けとなることでしょう。
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