IPアンナンバード(unnumbered)は、ネットワーク接続において特定の利点を持つ接続方式です。
この方法では、ルータのWAN側ポートにIPアドレスを割り当てず、見かけ上は単一のルータのように動作します。本記事では、IPアンナンバードの詳細、利点、適用例について深く掘り下げていきます。
IPアンナンバードの基本概念
IPアンナンバードの定義
IPアンナンバードは、他のネットワークに接続するルータのWAN側ポートにIPアドレスを割り当てない接続方式です。
この方法では、ルータはLAN側にのみIPアドレスを持ち、2台のルータが直結していることが必要です。
IPアンナンバードの運用方法
この接続方式を採用する場合、ルータ同士が直接接続されている必要があります。
他のコンピュータが同じネットワーク内に存在する場合、パケットの行き先が明確でなくなるためです。
したがって、IPアドレスの管理が簡素化される点がメリットとなります。
IPアンナンバードの利点
簡素な管理
IPアンナンバードでは、IPアドレスをWAN側に割り当てる必要がないため、アドレス管理が容易になります。
特に小規模なネットワークや、限られたIPアドレスを有効活用したい場合に適しています。
PPP接続における利用
PPP(PPPoE)接続において、ISP側のルータと加入者側のルータは直接接続されるため、IPアンナンバードでの接続が可能です。
例えば、NTT東日本・西日本のフレッツシリーズの常時接続サービスでは、IPアドレスを複数個割り当てる際にアンナンバード接続が採用されています。
IPナンバードとの比較
IPナンバードの定義
対照的に、IPナンバード(numbered)は、ルータのWAN側ポートにIPアドレスを割り当てる接続方式です。
この方式では、LAN側とWAN側にそれぞれIPアドレスが1つずつ、合計2つのIPアドレスを持ちます。
適用環境
もしネットワークに複数のコンピュータやルータが参加している場合、各コンピュータにIPアドレスを割り当てる必要があります。
特に3台以上のデバイスがWAN側のネットワークに接続している環境では、IPナンバードでの運用が求められます。
まとめ
IPアンナンバードは、特定の条件下で非常に効率的な接続方式を提供します。
特に、限られたIPアドレスの管理を簡素化し、PPP接続を利用する場合に効果的です。
一方、より多くのデバイスが関与するネットワーク環境では、IPナンバードが必須となります。
このように、ネットワークの構成や利用状況に応じて、適切な接続方式を選択することが重要です。
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