エビルツイン(Evil Twin)攻撃は、公共のWi-Fiスポットで見られるサイバー攻撃手法の一つで、利用者の通信内容を盗聴するために偽の無線アクセスポイントを設置するものです。
この攻撃は、実際のネットワークに似た偽のアクセスポイントに利用者を誘導し、秘密の情報を盗むフィッシング詐欺の一種とされています。
本記事では、エビルツイン攻撃の仕組み、危険性、そしてその対策について詳しく解説します。
エビルツイン攻撃の仕組み
エビルツイン攻撃とは?
エビルツイン攻撃は、攻撃者が公衆Wi-Fiスポットに近接して強い電波を発する偽の無線アクセスポイント(AP)を設置する手法です。
利用者が本物のアクセスポイントと同じ名前(SSID)である偽のネットワークに接続してしまうことで、攻撃者はその通信を監視することが可能になります。
どのように攻撃が行われるのか?
1.偽のアクセスポイントの設置: 攻撃者は、合法的なアクセスポイントの近くに、自身の偽のAPを設置します。
このAPは、本物のAPと同じSSIDを使用し、利用者を惑わせます。
2.利用者の接続: 利用者が偽のAPに接続すると、攻撃者はインターネット接続を中継し、本物のAPのように振る舞います。
3.情報の盗聴: 接続が確立すると、利用者が送信する認証情報(アカウント名やパスワード)や、オンライン決済時のクレジットカード番号などの機密情報が攻撃者によって記録されます。
どのようなリスクがあるのか?
この攻撃手法の特に危険な点は、無線通信の特性を悪用していることです。
無線通信では通信相手の正確な位置を確認するのが難しいため、攻撃者は非常に効果的に情報を盗むことができます。
また、無線区間の通信が暗号化されていても、攻撃者は有線区間でのデータを傍受することができるため、防御が難しいのです。
エビルツイン攻撃に対する対策
1. ネットワークの確認
公衆Wi-Fiを利用する際は、必ず正規のネットワークを確認し、SSIDを確認することが重要です。
公式の案内やスタッフに確認して、本物のアクセスポイントであるか確認しましょう。
2. VPNの使用
仮想プライベートネットワーク(VPN)を使用することで、通信内容を暗号化し、盗聴を防ぐことができます。
公共のWi-Fiを利用する際には、VPNの使用を強く推奨します。
3. 二要素認証の導入
オンラインサービスのアカウントには、二要素認証を設定することで、たとえパスワードが盗まれた場合でも、不正アクセスを防ぐことができます。
まとめ
エビルツイン攻撃は、公衆Wi-Fiスポットで非常に危険なサイバー攻撃手法です。
偽のアクセスポイントに接続することで、利用者は重要な情報を盗まれるリスクがあります。
攻撃者の手法やリスクを理解し、適切な対策を講じることで、被害を未然に防ぐことが可能です。
公衆Wi-Fiを利用する際は、慎重に行動し、セキュリティを確保することが重要です。