オブジェクトコード(object code)は、ソフトウェア開発やコンピュータアーキテクチャの理解に不可欠なキーワードです。
特に、バイナリコード(binary code)としてプログラムがどのようにコンピュータで実行されるのかを知る上で、避けて通れない概念です。
本記事では、オブジェクトコードとは何か、どのように生成され、どんな役割を果たしているのかをIT技術者の視点から詳しく解説します。
コンパイラ、仮想マシン、中間コード、アセンブリ言語との関連性も取り上げ、より深い理解へと導きます。
オブジェクトコードとは?
オブジェクトコードの定義
オブジェクトコードとは、ソースコードをコンパイラやアセンブラを通じて変換された、CPUや仮想マシンで実行可能な形式のコードです。
通常はバイナリ形式(0と1のビット列)で構成され、人間が直接読むことは困難です。
この形式は、コンピュータが解釈しやすいように最適化されており、実行速度やメモリ効率の向上を目的としています。
オブジェクトコードの生成プロセス
ソースコードからバイナリコードへの変換
一般的なソフトウェア開発では、以下のプロセスでオブジェクトコードが生成されます:
補足:
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ソースコードは人間にとって可読性が高く、高度に抽象化された言語です。
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オブジェクトコードはマシンにとって実行可能な低水準の命令群です。
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リンカ(Linker)は複数のオブジェクトコードやライブラリを結合して1つの実行ファイルにします。
バイナリコードとの関係
バイナリコードとは?
バイナリコード(binary code)は、オブジェクトコードの実体とも言えるもので、実行命令を0と1のビット列で表現した形式です。
オブジェクトコードは常にこのバイナリ形式で保存され、CPUや仮想マシンによって解釈・実行されます。