クローラ(crawler)とは、Webサイトを自動的に巡回し、公開されている文書や画像などのデータを収集するソフトウェアやシステムです。
この技術は、Web検索エンジンや研究機関、スパム業者などが利用しており、各用途に応じて設定や動作が異なります。
本記事では、クローラの基本概念、主要な機能、運用方法、そしてWebサイト管理者がクローラに対して行える制御について詳しく解説します。
クローラの基本概念
クローラとは?
クローラは、Webサイトのデータを自動的に収集し、データベースに保存するプログラムです。
クローラは以下のような機能を持っています:
- Webページの巡回: クローラはインターネット上の複数のWebページを巡回し、ページ内のテキストや画像、リンクなどのデータを収集します。
- データの収集と索引付け: 収集したデータはデータベースに保存され、検索エンジンなどで効率的に検索できるように索引が付けられます。
- リンクの辿り: クローラは、ページ内のリンクをたどってさらに他のページやWebサイトを発見し、情報収集を続けます。
クローラの用途
クローラの用途は多岐にわたります:
- 検索エンジン: GoogleやBingなどの検索エンジンは、Web上の情報を網羅的に取得し、検索結果を提供するためにクローラを使用します。
- 研究や調査: 学術的な研究や市場調査などで、特定の情報を集めるためにクローラが利用されることがあります。
- スパム行為: 一部のスパム業者は、公開されているメールアドレスやその他の情報を収集するためにクローラを使用することもあります。
クローラの運用方法
クローラの識別
クローラは、HTTPヘッダのユーザーエージェント(UA)文字列に自らの名前や運用者の情報を含めることが多いです。
一般的には以下のような形式で表現されます:
- 例:
Mozilla/5.0 (compatible; Googlebot/2.1; +http://www.google.com/bot.html)
このように、クローラは自分がどのようなプログラムであるかを示し、どのサイトを運用しているかの情報を提供します。
クローラの制御
Webサイト管理者は、クローラのアクセス範囲を制御するために「robots.txt」ファイルを使用します。
以下のような内容でアクセス制限を設定できます:
- 全体的な制限: 全てのクローラに対してアクセスを禁止する設定。
- 特定のクローラへの制限: 特定のクローラに対してアクセスを禁止する設定。
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